研修や教育の一環として、
福祉、医療、介護の現場でグループワークは活用されてきましたが、
近年は就活の選考でも導入が進んできました。
様々な用途で使われるグループワークですが、
今回は就活の選考に絞ってご紹介したいと思います。
これから、「グループワークのテーマ例集」について、
対策を含めて、解説していきたいと思います。
目次
グループワークとは!?
グループワークとは、
グループに分かれてテーマに沿った課題を実施することです。
数人で構成されたグループ内で、
テーマに沿った個人ワーク、議論、纏めをして、
何らかのアウトプットを発表することが求められます。
テーマに対するアウトプットも重要ですが、
集団議論、議論の纏め方など、プロセスを通じて多くのことを学ぶことができます。
また、議論のプロセスを見ることで、その人間の考え方や集団での態度などを
見ることができるので、企業選考でも導入されることが多くなってきています。
今回は特に就活の選考にフォーカスして解説していきます。
グループワークの評価基準!
就活グループワークの評価基準は、
「協調性」と「柔軟性」がキーワードとなります。
「協調性」については、
周囲との関係性、周囲への配慮等が見られます。
「柔軟性」については、
周囲との関わり方に加え、思考の柔らかさが見られます。
以下で、具体的な評価ポイントを解説します。
集団の中の個を見たい!
面接でコミュニケーション能力が高いと思えても、
1対1のコミュニケーションが得意なだけで、
1対複数人のコミュニケーションが上手いかどうかまで、
面接で見極めることは難しいです。
グループでの議論になれば、
必ず意見を聞く段階、意見を述べる段階、
意見を纏める段階など、
それぞれで個の在り方は違ってきます。
いかに優れたアイディアがあっても、
仲間をリスペクトして働けない人は致命的です。
地頭(論理的な思考)を確認したい!
テーマを議論する際、テーマを的確に捉えて、
議論すべき内容と進め方を考えられるかが見られます。
テーマに沿った答えを、
最短距離でゴールにたどり着けることは
社会人生活で必ず求められる能力となります。
仕事ができる人とできない人の差は、
ゴールイメージと言っても過言ではないので、
どんどん訓練をしてブラッシュアップしていきましょう。
グループワークのテーマ例と分類!
グループワークは、
企業側から必ずテーマ(題材、お題)を与えられます。
大雑把なテーマから前提が決まっている題材まで幅広く設定されます。
企業毎に求めている人物像は異なりますので、
テーマの内容について詳細に解説することはできませんが、
テーマにはある程度の類型がありますので、
その類型から類型別対策を解説していきます。
問題解決型
・社会人基礎力の中で最も重要な要素は何か?
・商品Aの売上数を増やす手段は何か?
選択肢がある、又はある程度の方向性が決まっている問題について議論します。
フレームワークを知っていると効率よくこなせますので、
4P、3Cなどについては理解しておくとよいでしょう。
自由討論型
・社会人基礎力を考えてください。
・機能性とデザインを重視した商品Aを考えてください。
ゼロの状態から物事を考える必要があります。
答えを決めるだけでなく理由付けも大切になります。
ロジックが求められますので、
方法論については学び身につけておきましょう。
作業型
働きたいと思える会社をレゴで表現してください。
紙とハサミだけを使って、できるだけ高いタワーを作ってください。
作業の結果に集中しがちですが、作業プロセスが最も見られます。
周りの協力なくして解決できないテーマが多いので、
周囲への配慮と理解、謙虚な姿勢を突き通すようにしましょう。
グループワークの分類別対策!
問題解決型の対策!
問題解決型の対策は以下2点です。
前提の理解と共有!
問題解決型のグループワークは、
ある程度の事前情報が提示されることが多いです。
その事前情報から得られる前提を、
チーム内で正しく理解しておく必要があります。
議論を進める前に、
こういう前提に立って意見をしていることと、
こういう前提に立つ必要があるということを、
必ず議論に入る前に決めるようにしましょう。
テーマに沿った回答になるかの確認!
チームで纏めた後、又はその途中で、
テーマに沿った回答になっているかを確認する必要があります。
例えば、売上数を増やすための戦略を考えるお題で、
コスト削減などの利益を出すための戦略を考えては、
テーマに沿った回答となりません。
必ず、求められている意図を把握するようにしましょう。
自由討論型の対策!
自由討論型の対策は以下2点です。
前提決めと共有!
自由討論型のグループワークは、
自分達で前提を決める必要があります。
そして、その前提決めとチーム内共有が最も大切になります。
テーマをどのように捉え、どの立場で、
何を考慮して回答したかを見られることとなりますので、
前提の共有については一番こだわっていきましょう。
理由付けのロジック!
前提が決まっていないため、
テーマに沿った回答をする場合、
理由付けはとても大切になります。
前提から回答までのロジックが切れ目なく、
漏れダブりない状態になっているか、
しっかり確認していくようにしましょう。
作業型の対策!
作業型の対策は以下2点です。
周囲の意見を必ず汲み取る!
作業型のグループワークは、
プロセスに重きが置かれます。
実際、「レゴを作って何なのか?」と、
皆さんが思う通り、完成物には大した意味はありません。
重要なのは、完成に至るまでの、
その人の役割、発言の内容など、
集団での皆さんの立ち位置が見られます。
対策として注意することは、
人が発言している際は聞くこと、
その意見が取り入れられないか汲み取ること、
汲み取れない意見の場合は理由を説明して
理解してもらうことを実践しましょう。
必ず完成をさせる!
作業型のグループワークで一番大切な内容です。
必ず何かしらの形で成果物を作りましょう!
作業をして何もできなかった場合、
チーム全体が落ちることになりますので注意しましょう。
グループワークのコツ!
グループワークにはコツがあります。
コツさえ理解しておけば、
スムーズにこなしていける性質を持っています。
以下、各フェースでのコツを解説します。
個人ワークのコツ!
個人ワークのコツは下調べに尽きます。
テーマへの理解、意見を事実ベースで捉えることが大切です。
そのため、時間が多く与えられる場合は、
テーマと関連する内容について調べつくし、
事実をベースとした自分の意見を纏めることをしてください。
また、就活等の当日内容を知る場合は、
議論の発展のさせ方を知る上で、
どんなグループワークのテーマが与えられそうかなど、
ある程度類型を事前に知っておくことが大切になります。
いずれも、個人ワークのコツは、
テーマについての事実を明確に捉えることが重要になりますので、
これは事実を述べている、これは意見が述べられているという具合に、
頭で分けていくようにしていきましょう。
ディスカッションのコツ!
議論(ディスカッショ)のコツは、
感情を一切排除して、テーマを論理的に捉えることです。
この人のこういう意見は面白いという捉え方でなく、
意見がテーマと関係あるかどうかを重視します。
そうすることで、無駄な議論の時間を押さえて、
議論だけに集中することができますので、
最短でゴールに近づくことができます。
発表のコツ!
発表のコツは、
誰に何を明らかにしないといけないかを意識することです。
例えば、就活のグループワークでは、
テーマに沿った回答を、採用担当官に理解させることが求められます。
テーマに沿った回答については、
ロジックが正しいかどうかを詰めていく必要があります。
採用担当官に理解してもらうことについては、
難しい専門用語を使わず、
誰でも理解できるような言葉を使っていくことなどが重要です。
いずれも、デリバラブル思考が大切になりますので、
意識は誰に向けての何なのか迄を意識するようにしましょう。
苦手を無くすコツ!
グループワークの苦手を無くすコツとしては、
グループワークの流れを理解する必要があります。
個人作業での進捗、議論の進捗といった具合に、
全体像で現在がどの段階なのかを常に意識しましょう。
そうすることで、議論に置いていかれることや、
自分がするべきことが分からなくなることを防ぐことができます。
グループワークの練習方法!
グループワークは場数を積めば慣れるものです。
人が変わるだけで、グループワーク、
議論の流れは変わることがありません。
対策講座が大学で用意される場合や
会社や授業で機会が与えられるようでしたら、
積極的に参加しましょう!
また、外国人、他大学の方、他の会社の方々など、
できるだけ様々な背景を持った方々と場をこなせると、
とても良い経験になると思いますので、
難しく考えず、飛び込んでみることも大切でしょう。
練習で注意する点は、
全体像を理解して、今自分がどの地点にいるかという
現在地を意識しながら対応すると身に付いてくるでしょう。
まとめ
グループワークのテーマ毎の対策をすることは難しいので、
ある程度の類型毎の進め方と注意点を理解することで対策をしましょう。
全体像を理解していれば、個別の対策は簡単です。
森を見て木を見ていく意識で取り組みましょう!
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